「今生きずして、いつ生きる」
命、生命、そして人生の意味を含む大きな言葉
LIFE
写真の人・英文学者、詩人、タオイスト、墨絵画家でもある
加島祥造は、『老子道徳経』を、現代自由詩訳をされ、
詩集、画集、翻訳書など多数の著作がある。
タオイズムは、加島祥造の本によって、わかりやすく心の奥に入ってきた。
何年か前、と言ってもその後七年後には他界されてしまったので、
それが最後のお話を聞いた時となるが・・
"Home Coming Day"という、卒業生が母校に帰るという
懐かい学び舎で、講演を聞き、交流を深める粋な企画が毎年ある。
その年の講師が、英文学者・加島祥造先生であった。
その時のテーマが、”〜ly "
動詞で生きてはダメだ!
副詞か形容詞で生きよ!
講演をお聞きしするまで、なんのことか????
英語の動詞で,
love 愛する
love 愛するって、どう愛すれば、愛することは・・・?
と、動詞で考えていると、動詞なのに、どう動いたらいいか働きかけたらいいか
分からず考え込む時が多い。
が、
それに ”ly”をつけて、副詞にすると
lovely 愛らしく
具体的な行動の仕方が明確になる。
だから、動詞で物事を考えずに、形容詞や副詞で考えるといい・・。
という講演のテーマでした。
そこからタオに・・・・
タオから学ぶ道元の生き方を
わかりやすくお話ししてくださいました。
「君の命は、
いつも君だけを愛している」
その自覚を持って
他者への慈しみが自然と生まれる・・
そして
今生きずして、いつ生きる・・と。
ガッテン!!
言語で分かりにくい言葉とわかりやすい言葉が
ありますね。
言葉を副詞に変えて見ると
優しくなっていくみたい・・
試してみてください!
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『LIFE』 の目次です。
nature
大自然のゆったりしたリズムが私たちの体の中にもある。
それに従えば、気持ちが安らぐ
life
人と争わず、人から奪ったりもしないで、
いまあるもので充分と思えたら、タオの動きと近くなる
awareness
人生のどこかで、ふと心を自分の内側に向けて見ることだ
そこに見つけたものから、少しづつ始めればいい。
here now
今の自分がここにこのように生きている。
これほど不思議で驚くべきことは、ほかにはない。
gentleness
優しさと柔らかさ、そして静けさ。
それらを大切にすると、タオを感じることができるだろう。
tao
タオは全てのエネルギーの元になる力だ。
そして私たちも、タオによって生かされている
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書・画・文:加島祥造