心を癒し輝いて生きるための楽しく優しい処方箋

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禅の教室

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藤田一照
伊藤比呂美  共著
中公新書 

 

 

曹洞宗禅僧の藤田一照さんと

詩人の伊藤比呂美さんの二人の禅についての対談集。

座禅でつかむ仏教の真髄と副題がついている
『禅の教室』。

以前、友人が面白かったから読んでみてと教えてくれた本です。

禅には、奥が深く到底行きつかない境地だと思っていても、
分からないながらも昔から惹かれていて、

禅に関する本は、幾度か手にしていました。
本屋に行っても、なんとなく気になって手にしたりとか。

 

伊藤比呂美さんは、詩人。

藤田僧侶は、1987年に渡米して禅の指導、普及に従事。

その異色の二人の対談に、
とても興味がありました。

詩人と僧侶。
どんな話が展開するのか・・・と。

 

宇宙と自然、また広大なる宇宙と体の宇宙について
命に関わる周りの人たちとの経験から
響いたところを抜粋すると、

五臓六腑という私たちの命を、
一刻も休まず活かし続けている内臓たち。

肺、心臓、呼吸などに
経緯も払わず感謝もせずに、
あたりまえとおもっています。

 

そのことに対しては、

 

”そういう自己中心的な行為を一切やめて、
内臓たちが自然の働きをしている素のままの状態に戻り感謝し静かにあじわう。
内臓は宇宙の、自然のリズムと共振しており、
それを静かに聞いているのが座禅。
いわば座禅は大自然からお借りしたものを、
全部お返ししている
きわめて宗教的な営み、供養である”

 

と藤田一照禅師はいっています。

 

「私」という命を仏=大自然に供養していることだと。

 

なるほど。

 

宇宙の自然のリズムと共振している体の内臓の営みを聴く。
大自然に感謝と礼をすると捉えていいのだろうか。

 

思考で理解しようと思う意識を捨て・・
感覚的に感情で心の奥に受け止めると
心に収まり、わからないながらも会得したような気になります。

そんな拙い捉え方しかできないまだまだ人生の未熟者でも、
禅という道を手探りしながら歩きたい。

深い意識の奥は、
詩の世界の深淵に入り込んだ時と同質と感じています。

宇宙という世界は、
広く大きく深い未知なる空。

素になって自然の恵みの中で深呼吸をしてみよう、
と、今は思いが行き着きました。

本当のものは目に見えないと
星の王子様が狐から聞いた言葉。

見えないものへの探訪は、
文学、アートだけでなく、
禅という旅でも、果てなく続きます。