心を癒し輝いて生きるための楽しく優しい処方箋

美しく生きる。輝いて生きる。自分を生きる。Happy に生きる。その生き方のヒントと心と体の癒しの処方箋を届けます。

不登校の中学生とその親の戸惑いと先が言えない不安に、光が射しはじめた

 

「行きたくない」と日増しに口をつぐんでしまった女の子。

 

何があったのか、
なぜ布団からでれないのか、
わからないまま。

 

 

その日は、


「どうしたの?」
「学校に行かなくては?」
「どこが痛いの?」
「・・????」

 


質問ぜめをしていたと
母親は話してくれた。
なんとなく元気がないとは感じていたけれど、

 

毎朝、
子供を送り出して急いで
仕事場に駆けつけるという毎日。

 

母子家庭で必死に働いていた母親には、
突然の子供の様子が最初は
まるで理解できなかったという。

 


理解できなかったと
言葉に出して話すまでには、
何年もかかって
現状を受け止めるしかないと思った時まで、

 

 

問いかけは、
ある時は子供への責め、
ある時は自分への責め、
繰り返し堂々巡りの毎日だったと話してくれた。

 

 

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その女の子が、母親に連れられて来た。

 

アート展示空間になんとなく立ち寄ったのだと思う。
やっと家から外に出るきっかけが
たまたまあったのだと思う。

 

 

外の日の光は、
太陽の光に包まれているだけで、
少し気分が変わる。

 

 

母親も、閉じこもった娘を、
訳もなく外に連れて行きたくなったのだろう。
どのように声をかけたかわからないが、
その女の子にとっては、
唯一頼るのが母親だったはずだ。

 


黙って母親と一緒に外に出て、
画廊に来て、
その子は何を感じたのかわからない。

 

 

私はその子がどんな状況だったかは
来廊したとき、
全く知らなかったからである。

 

 

春の桜が咲く頃。

 

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画廊の広く開け離れたガラス窓から、
桜の枝がで窓いっぱいに咲き誇っていた時。

 

 

春を待ち詫びていた雪国に住む者にとっては、
桜の開花は、何よりの喜びであった。


一面、桜。
作品展よりも自然の風景の力は、
心が病んでいる人には大きな力があると思う。

 

何も喋らないで、
親子はただ黙って外を眺めていた。

 

 

アート作品を見ないで、
親子二人が、
ぼぉーとしている姿が印象的だった。

 

 

そのまま帰っていった二人を見送りながら、
少しでも、
心に風が通ったような時間であったらいいなあと
なんとなく見送ったような、
そんな記憶がある。

 



いつとはなくしばらくして、
その中学生の女の子が、一人で来るようになった。

 

 

誰かいるとそっと見えないところにいて、
誰もいないとじっと佇んで何かを見ていた。

 

ある時、誰もいなかったので

「お菓子を食べる?」
「いただきものがあるからお茶を飲まない?」と声をかけると、

 

 

にこっと少し微笑んだので、
カウンターのテーブルへと誘う。

 


昼間くるので、
学校へ行っていないとわかっていた。

 

時おり、

不登校の高校生や、大学生も来ていたので、
桜が終わったねとか、
アートが好き?
と、
そっと問いかける


返事はなくとも
ポツンとお話をかけると、
うなずきながら、
静かにお菓子を食べて帰った日。

 

 

一つ一つ、心の雪解けのようなだと思う。


そんな時が月に2回ぐらい。
それが週に2回ぐらいに変わっていった。

 

 

「名前聞いてもいい?」

「うん」

「好きなことはなあに?」
「わからない」
「そっか」

 

 

一年が過ぎる頃、
歩き方が元気になっていると感じた。

 

母親も休みが取れたて来たとき、
一人で来て
「何を考えているのかわからない」
「どうしたらいいかわからない」
「私が理解できない母親だからだろうか」
と、こころのうちを話してくれた。

 

 

重い問いかけは、
母親にものしかかっている。

 

が、

女の子の変化と比例して母親も
何かが変わり始めていた。

 

母親の変化が女の子の変化になったのかはわからない。

 

 

時間は不思議。
時を待つ、
時をどのように過ごすか
時の流れがどちらかへの流れを
作るような気がする

 


「大丈夫、外に空気を吸いに出るから大丈夫」

「そう、、、」

なるようになると思い始めたこと
元気でいればそれでいいと思ったら、
気にならなくなったこと。

 


母親がその日の楽しかったこと、
おかしかったことをおしゃべりする。
聞いていなくてもいいと思って
話していると
ポツリと言った。

 

 

どうなるのかなあと思いながらも、
達観するとことしかないと
覚悟ができたのかもしれない。

 

 

親の対応により子供は変わる!
そう思う。

 

 

親も迷いながらも、
その子の命が無事であればいいと
心にしっかりとそう思うようになった時、
それからの変化は大きい。

 

「元気であれば・・・」

 

その親子が二人連れで来るときは、
いつものgallery の賑やかでない
静かな空気が流れている時。

 

 

gallery というのは不思議で、
特に現代アート傾向のものを展示していたので、
なおさら不思議な作品が並ぶ。

 


おかしな形、
変な色、
不思議な造形のインスタレーション

 

世の中にはおかしなものを創る人が居る!
それも、
真面目に取り組んだ結果としてのアート作品。
作家の今を生きるという
「ART NOW」の造形物。

 


観に来る人が、
美術が好きな人であれば、
作品と対峙することを楽しむ。

 

が、普通は

 

わからない?
不思議な世界?
なぜこうなる?
どんな心で作ったのか?
頭の中はどうなっているのか?

 

などなど疑問だらけの作品が多い。
・・・という空間との出会いになる。

 

 

それが、不思議なことに
心や頭に引っかかって
自分の日常の几帳面さや、
世間の考え方に合わせた窮屈な括りを
少しづつ
外していく役割をすることが大きい。




変なものを
真面目に作っている作家!?

 

 

その作品を見て
自分ももう少し硬さをなくしてもいいのかな?とか
子供時代に夢中に遊んだ頃のことを思い出したり、
とにかく
心が柔軟になっていく
きっかけを作る。

 

 

四角四面で窮屈な中に、
心を合わせて違和感を覚えることから
解放される場であることは
確かだと思う。

 


ある日、

 

「絵本読んでもいい?」

 

と、聞いてみた。

 

「うん」

 

ぐりとぐら

 

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お料理すること食べることが大好きな野ネズミのお話だ。
多分、
幼稚園で読んでもらったことがあるかもしれない。

 


その日を境に、
すっときては、
誰もいないとカウンターに座る。
だから、
一冊絵本を読む。

 



どの絵本を読んであげようか?
その選択は直感だけれど、
直感はいい選択技と体験から
会得したものだ。

 


そこに、
知らない人が加わっても帰らなくなった。
色々な年齢や、
色々な面白い人が来る。

 

 

絵本は、何冊読んだろうか?

 

長い本は、「読んでみる?」と、貸すことに。

 

ある日、

 

「私、学校へ行く」

 

と唐突に言った。
中学を約3年間不登校で休んでいた女の子。

 

春を待つ頃、
卒業式を迎える頃
高校へ進学したいといった。

 

 

母親が、
どうしたらいいかと先生に相談したら、
単位制の高校があるからそこはどうかと
アドヴィスがあり、
自分から選択して高校へ。

 

 

桜の咲く頃入学した。

 

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高校へ行ってから滅多に来なくなった。
その高校の美術の先生の個展があった時、

 

 

珍しく「こんにちわ!」と。

 

その笑顔いっぱいの声に思わず嬉しくなって
「わっ! 久しくぶり!!」と。

 

 

あっという間に3年経ち、
学校推薦で女子大学に入学したと、
母親から報告があった。
本人も、ニコニコと報告に来てくれた。

 


大学に入り夏休みには
オーストラリアに短期留学。

 

 

文学を志しているという。

 

時を待つ。
子供は、
自分の芽吹きを自問しているのかもしれない。

 

 

その子の時を待つ!
子どもは自分で未来に向かう力を
内に持っているのだ。

 


その芽を潰してしまうことが、
大人の側の責任だと痛感した。

 

 

成人式を迎えた時、
母と選んだという貸衣装を着て
式典に行く前に、
晴れ姿を見せるために、
立ち寄ってくれた。

 


巣立った女の子の晴れ晴れとした笑顔と
式典に出かけて行く後ろ姿を見送って
とても感慨深かった。

 

 

子どもは一振り手を振ったら、
後ろも振り向かず行く。

 

 

そうか、

未来に向かって歩くのが子ども。

 

振り向いてもう一度、
手を振ることもない。

 

 

 

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muan舎 主宰・ 立見 迪子 (たつみ みちこ) 

 

アート、絵本、通して、
人の心に触れ寄り添い、
一人一人が持つ 心の歩みと
心の話を聴く立場が
多くなっていきました。

 

深層心理学 繋がったのは、
自然な道行き だったと思います。

 

今ここにいる 「私」と「あなた」
その かけがえのない 命の存在は、
愛おしく尊いものです。

 

私は、人が好きです。

一人一人生きてきた歴史が、
まるごと愛おしいと思うのです。

 

その一人一人の存在が
星のような輝きを 放つことを願っています。

 

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